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担ぎ桶「牛皮」と「馬皮」ってどんな違いがあるの?

こんにちは!

太鼓職人であり演奏者♬

 

慶応元年(1865年)創業、三浦太鼓店の

六代目彌市です!

 

「伝統」を守り

「伝統」を創るを理念に、

 

新たな時代に求められる「音作り」を

日々探求しています!

 

 

「牛皮」と「馬皮」ってどんな違いがあるの?

~あなたは馬皮派? それとも牛皮派??~

 

 

✳︎よく、桶太鼓のことで、

「牛皮」と「馬皮」ってどうちがうの??

 

皮の選び方って、

どうやって選んだらいいの??

 

と、

 

聞かれることがあるので、

今回はそんな皮の違いについて♫

 

お話ししたいと思います♪( ´▽`)

 

 

先に結論から言ってしまうと

 

「牛皮」→しっかりと打ち込みたい人に向いている

「馬皮」→打ち込む✖ →鳴らす〇に向いている

 

 

って事ですが

今回は『皮』の本質部分をきちんと知ってもらう事で

 

より理解が深まると思うので

 

そもそも「皮」って何だ!!?

 

 

という所から掘り下げて

お伝えしたいとおもいます!!

 

 

まず!

 

そもそも皮ってなんだ( ;∀;)

ってことですが、

 

これが太鼓になる前の

「原皮」の状態です↓↓

 

 

 

皮はそもそも、

このように、

 

一頭の大きな大きな皮から裁断します♬

 

ただし!!

 

いくら一頭の皮が

大きいからと言って、

 

どこでも裁断して太鼓になる訳じゃなく、、、

 

 

「太鼓」になる皮というのは、

この中でも厳選に厳選を重ねた一部なんです♬

 

 

 

例えば!

お肉でいえば、

 

ロースやカルビ、ヒレなど、、、

 

部位によって質も味も全く違うように

 

皮も同じく、

部位によって性質も厚さも全く違うので

 

 

それぞれの「太鼓」にあった部位で裁断する事!

 

これがとっても大事なんです♪

 

 

 

ちなみに「桶太鼓」は、

桶太鼓に一番最適な「肩」と呼ばれる

 

ごくごく一部の場所からしか

取ることができないのです↓↓

 

 

 

 

「肩」と呼ばれるこの場所は、

繊維質が細かく張りの良い部位で、

 

皮の中では最も厚みの「薄い」部分なのですが

これが桶太鼓には最適で、

 

「厚み」も「性質」も

桶太鼓の特徴に合った最適な場所ってことです♬

 

 

 

ここから、作り方は「原皮」のままだと

皮は硬くカチカチで加工ができないので

 

 

まず、2日間ほど真水に浸すことで

柔らかい状態にします♬

 

 

それから、厚みや細かな傷などを

注意しながら裁断していきます↓↓

 

 

これが太鼓作りのなかで

最も大事な作業でして、

 

 

もちろん太鼓は作ってみないと

その「音」はわかりませんが、

 

 

私たちには、

この「裁断」の状態で完成した「音」が

 

聞こえているんです(^^♪

 

 

 

言い換えれば、

 

 

この裁断の状態で完成の「音」が

聞こえてなかったら、

作るたびに、違う音に仕上がってしまうのです♪( ´▽`)

 

 

 

 

そうして、

裁断が無事終わったら、

 

皮はこの柔らかい状態のまま

縫い上げていきます♬

 

 

柔らかいと言っても、

やはり丈夫で硬い皮。

 

こんな様々な道具を駆使しながら

作っていきます↓↓

 

 

 

そうやってようやく完成した皮♬

 

いよいよ!

本題の「牛皮」と「馬皮」の違い?って

 

ことですが、

 

写真左が馬皮、右が牛皮です↓↓

 

 

「牛皮」と「馬皮」の違いについて

それぞれ、

メリットとデメリットまとめてみます♬

 

★「牛皮」
➡︎メリット

⚫︎強度が強く、寿命が長い。

⚫︎チカラ強く打ち込んでもしっかり
受け止めてくれるので、打ち込みタイプの人に向いている。

⚫︎強度があるので担いで使っても、
据え置きで使ってもどちらでも兼用で使える♬

 

 

★「牛皮」
➡︎デメリット

⚫︎馬革に比べると、皮の弾力が少ない。

⚫︎長胴太鼓や他の楽器と音色が似てしまうので、
アンサンブル演奏の際に音の差が出しにくい。

 

 

 

◆「馬皮」
➡︎メリット

⚫︎牛皮に比べ特有の弾力があり、響きがよい♬

⚫︎他の楽器との音色の違いがはっきりするので
アンサンブルの中でも埋もれにくい音になる♫

⚫︎打ち込むのではなく、「鳴らす」という感覚で
向き合うとより相性がいい♬

 

 

◆「馬皮」
➡︎デメリット

⚫︎強度が弱く寿命が短い。デリケート。

⚫︎牛皮に比べ皮が薄いので、
据え置いて打ち込むことができない。

⚫︎皮が薄いので、強く打ち込むと
皮がキャパオーバーで音が割れてしまう。

 

 

というのが

それぞれの皮の主な特徴です♬

 

 

近年「桶太鼓」は、

担いだり、据え置いてセットで使ったり、、、

演奏者のスタイルによって使い方は様々です♬

 

 

 

それぞれ、皮に特徴があるので
ご自身の演奏スタイルに合わせた

皮選びがポイントですね♬

 

 

また、

 

メーカーによっても

皮の作り方や「考え方」は全て違います♬

 

 

三浦太鼓店では、

 

表の皮を厚みのある低い音、

裏の皮は表にくらべて薄くて張りのある高い音
※アクセントになるように♬

 

「男性」や、「女性」

使い方演奏スタイルなど

 

さまざまな演奏スタイルに合わせて
「皮作り」「音作り」をしておりますので♫

 

お気軽にいろいろご相談くださいませ♪( ´▽`)

 

ではでは(^^)

今日は「皮」のお話しでした♬

 

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この記事を書いた人

  • 三浦 和也(六代目彌市)

    三浦 和也(六代目彌市)

    (昭和55年1月25日岡崎生まれ。AB型。和太鼓零〜ZERO〜代表)
    和太鼓と嫁に年中夢中!
    実は、長男ではなく次男坊。幼い頃は太鼓も親父も嫌いだった私が太鼓に目覚めたのは24歳の時。
    敷かれたレールが目の前になかったからこそ、今描ける野望は和太鼓を通して、世界を救うこと!4人の息子たちもみんな太鼓打ち!受け継いだ大切な「伝統」を後世へとつないでいきたいと思っています。

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