
六代目ブログ
伝統発信ブログ
五十嵐さん家の天然秋田杉♬
こんにちは、六代目彌市です!
昨日、開催されました
今年の「オンライン夏祭り」♫
カタチこそ変わってしまいましたが
無事に今年も「祭り」が開催できたこと
本当に感謝しております!
そして、
今回の私たちの挑戦を
「祭人魂」さんが取材くださったので
東海テレビにて放送していただけます!
また、こちらの放送日程など
詳細はあらためてご連絡させていただきます!
お楽しみに♪
五十嵐さん家の天然秋田杉♬
さて、今日は太鼓作りの
「素材」についてのお話しをさせていただこうと思います♬
料理人が「美味しさ」にこだわって
「食材」を追求するように、
我々、太鼓職人も「音作り」にこだわって
「素材」を追求するのです♬
感動的で美味しい料理をいただくと、
きっと
また、そのレストランへ
足を運びたくなるように
我々の「音作り」も
「良い音」さえ作る事ができれば
必ずやその仕事は「次につながる」
そう信じていますので
「素材」にこだわることが
本来の目的ではなく
「良い音づくり」にこだわった結果
→そのためには「良い素材」が必要だと気付いた♬
という事です。
伝わってますでしょうか。
なので、
言ってしまえば
音作りにこだわる「素材」の話しというのは
我々「作り手」目線のこだわりであって
実際に太鼓を使っていただく
演奏者の方々のこだわりじゃないので
別にそんな話し
どうでもいいよって言われればそれまでです( ;∀;)
なので、
この先の話しは
料理人がどんな「素材」にこだわって
この「美味しいごはん」が生れてるのか?
そんな話しが気になる方のみ
読んでくだされば幸いです(^^♪
五十嵐さん家の天然秋田杉♬
私たち、三浦太鼓店の桶太鼓の胴は
主に「秋田杉」を使って作ることからスタートしました。
2016年より挑戦をはじめた自社での桶胴づくりは「秋田杉」からスタート♬
なぜ?秋田杉だったのか?
その理由はカンタンで
2016年以前に当店の『桶胴』を一手に製作くださっていたのが
秋田伝統工芸士であった
今は亡き「五十嵐 修」さん。
この方が手掛けられた桶胴こそ
自身で買い付けされて作られていた
『秋田杉』の桶胴だったんです♬
まぁとにかく、五十嵐さん
作ってくださる桶胴はピカイチだったんです♬
何がピカイチって言えば
完成した製品の美しさはもちろんのこと!
我々が、その作っていただいた
「桶胴」にひとたび皮を張ってみれば
そこから奏でられる「音」が
とにかく素晴らしかったんです♬
わたしは
すばらしい音、
感動的な音のことを
「活きた音」と表現し
私たちの『音づくり』の基盤にしています♬
その中で、
五十嵐さんの作ってくださった「桶胴」の音というのは
長年、太鼓作りに励む我々ですら
『感動』してしまうほどの音だったので
今でも、私は
憧れた五十嵐さんの背中を追っているのです♬
ご本人にお会いできたのは
人生で、たった一度切りでしたが
この時、伺ったのが
『素材』である『秋田杉』のお話しでした。
五十嵐さん自身、
自らが『原木』から秋田杉を買い付けていること♬
そして、
秋田杉というのは、
木目が非常に細かく気質が優れている事を
教えてくださいました。
杉の木といのは
ご存知日本中どこでも生えてますが、
寒さの厳しい秋田では
木の成長が遅いので同じ樹齢の木であっても
『年輪』が細かくて密に育つそうなのです。
ここに、ごくごく一般的に
各地に自生している杉と秋田杉の木目を比べてみました♬
この違い
みなさんにも分るでしょうか?
どちらが「秋田杉」であるか?
答えは言うまでもなく歴然としているので
あえていいませんが、
これほどまでに違うのです。
なるほど~な!
だから、五十嵐さんの作ってくださる桶胴は
見た目の美しさだけでなく
太鼓にしたときの『音』がいいんだ♬
五十嵐さん亡き後、
自社での桶作りを挑戦していく中で
迷わず、私はこの『秋田杉』を使うことにし
今では、毎年10月に
五十嵐さんの奥さんが原木買い付けを
お手伝いしてくれているのです♬
昨年10月秋田へ行って買い付けた
樹齢115年の秋田杉の原木は
細かくて美しい木目が特徴♬
いつも私が買いつけてくる原木というのは
樹齢100年前後の『秋田杉』なのですが
実は、秋田杉の中にも
2種類あることをご存知でしょうか?
それが、
『秋田杉』と『天然秋田杉』の2種類なのです♬
『秋田杉』というは、いつも私が買いつけてくる
樹齢100年前後のモノで実は『植林』された木なのです。
一方、
『天然秋田杉』というのは
平均樹齢が200~300年と言われ
国が保護しているので
台風で倒れた、、
道路拡張工事でやむ終えず切らなければならない、、、
などと言う特別な事情がない限り
市場に出てくることはほとんどないのです。
私も、桶作りをするようになるまで当然
秋田杉にも天然と植林があるなんて
全く知らなかったのですが、
だんだんと素材の学びを深めていく中で
そういう事がわかってきました。
五十嵐さん自身が
我々に手掛けてくださっていた桶胴も
天然ではなく『植林』の秋田杉でしたが
それでも樹齢100年前後、
秋田という環境で育まれた『秋田杉』は本当にすばらしかったのです♬
通常の桶胴は樹齢100年前後の植林『秋田杉』です♬
ここから話しは
進んでいくのですが、
先日、そんな五十嵐さんの工房へと
お邪魔した時に
五十嵐さん奥さんが
お父さんが特別な時しか使わないと
大切にしまってあった『天然杉』があるから
三浦さん見たらいいと
屋根裏の工房を教えてくださったんです♬
その時の動画がこちら↓↓↓
何度も言いますが、
いつも買い付けている樹齢100年前後の秋田杉
これだけでも十分にすばらしい素材なのですが
それを知っている我々ですら
驚いてしまうほど( ;∀;)
『天然』の秋田杉は更に更に!
すばらしい素材だったのです♬
三浦さん、
お父さんが長年桶作りをするなかで
特別な時に必要になるからと
大切にとってあったんです。
良い材料というのは
こうやってしまってあっても
もったいない、、、
使ってもらって
みなさんに喜んでもらって始めて材料として
『価値』が生まれるから、、、
三浦さんどうか使ってほしいです。
と、おっしゃってくださり
なんと、なんと
この貴重な天然秋田杉を五十嵐さんから
お譲りいただく事になったのです。
いただいた貴重な材は
限りある素材ですのでたくさんは作れませんが
今後、この贅沢な天然秋田杉を使って
桶太鼓づくりしたいと思ってます♬
その流れで
もう一つお伝えしたいのが
先日から話題になってる
『神代杉』なのです!
実は、この神代杉は
2500年前当時に
樹齢300年前後の天然の秋田杉が埋もれたモノなので
ただでさえ貴重な
『天然秋田杉』がさらにさらに2500年間地中に埋もれていた!
というこれまた
スペシャルな素材なのです( ;∀;)
だからこそ、
私たちは「神代杉」にも
太鼓の素材としての価値をとても大きく感じているのです♬
食材が変われば味が変わる。
太鼓も素材が変われば当然『音』が変わります。
それも、同じ材であっても
『産地』や『環境』によって音が変わるって
めちゃくちゃ面白いな(^^♪って思ってます。
だから、
今では秋田杉だけにこだわらず吉野杉や
杉以外の材質を使って
いろんな太鼓作ってみながら
様々な『音作り』にチャレンジしています♬
今日は、我々が日々向き合っている
『素材』のお話しでした。
素材を活かすも殺すも職人次第。
良い素材に出会えば出会うほど
自分たちの『技』も磨かなければなりません。
今日もステキな一日を(^_-)-☆
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