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『八丁味噌仕込み唄』誕生の物語り。~『損得』ではなく『損徳』という生き方~

さて、全国的に相次いで『梅雨明け』の発表をされ、

いよいよ!夏本番!がやってきますね♪

 

そして、

夏といえば!!!

 

そう『夏祭り』

 

今年はコロナ禍で開催できなかった

全国各地の祭りが4年ぶりに開催される事もあり、

 

すでに、その熱狂が伝わってきております♪

 

我々『岡崎城下家康公夏まつり』

ご存じ、大河ドラマ「どうする家康」の中で

三河武士、酒井忠次が披露する「えびすくい」「盆踊り化」してしまおう!と(^^♪

今年も新たなチャレンジ!続けておりますが、

 

今日は、「えびすくい踊り」の話ではありませんm(__)m

 

 

4年ぶりの担ぎ上げを目指す

「味噌六太鼓台」担ぎ上げが繋いだある物語り」のお話しをしたいと思います。

 

 

『八丁味噌仕込み唄』誕生の物語り
~『損得』ではなく『損徳』という生き方~

 

 

ご存じ『味噌六太鼓』は、

誕生することになった経緯そのものもそうだし、

そのほか、

様々なご縁と出会い、「奇跡」のような出来事が積み重なっていますが、

 

その幾多の奇跡の中の一つにあるのが、

担ぎ上げをする際に、味噌人会(みそろくかい)のメンバーが

心ひとつに熱唱する『八丁味噌仕込み唄』があるのです。

 

「味噌六太鼓」ができたの2017年。

 

2トンにもなる重さの「味噌六太鼓台」を担ぐに必要な

担ぎ手100人の男衆たちが、、、

 

どうしたら??

「心ひとつ」にチカラを合わせ担ぎ上げられるだろう??

 

そんな、話をしているときに、

やはり担ぎ上げる前に何か「木遣り唄(きやりうた)」のような

 

唄を歌って、心ひとつにする必要があるのでは、、、

 

と、感じていたんです。

 


・2トンにもなる太鼓台を担ぐとき、心ひとつにするための唄がほしい、、、

 

 

とは言え、

「味噌六太鼓」を担ぐ!祭りは

2017年より新たに創造した祭りだったので、、

 

当然、この担ぎ上げるという

祭りそのものに「伝統」として「伝承」されている唄なんぞありませんm(__)m

 

つねづね、我々モットーとしていた

「他の文化」や「他の地域」のモノを取って付けるのではなく、

 

ここ岡崎にしかない!モノで!

 

言い換えれば、

この「岡崎の地にあるモノ」で地域固有の文化を創るコト!

 

そのコトを目的としてきたので、

「岡崎の地にあるモノ」をキーワードにいよいよ「唄探し」の旅がはじまったんです♪

 


この「岡崎の地にあるモノ」でつながる文化を育むこと。

 

 

 

そんなある日のこと。

 

岡崎の唄と踊りならこの人しかいない、、、

と、地元岡崎を中心とした「三河の民謡」を伝承されている

渡辺民謡会の会主/渡辺傳次郎先生に相談してみよう!

 

という事になり

先生を尋ねたところ、、、

 

 

なんと!

先生から驚くべき歌詞と唄が残っていること

教えてもらう事になるのです。

 

地元岡崎に、創業延元2年1337年より店を構え、

 

歴史と伝統の味噌づくりを受け継ぐ

「まるや八丁味噌」さんに、

 

八丁味噌を仕込む際に職人さんが歌っていたとされる

八丁味噌仕込み唄というモノが存在することを教えてもらったんです。

 

 

その残された歌詞がこちら↓↓

 

 

実は、この唄

残念ながら現在では歌われなくなってしまったが、、、

 

実際に、昭和初期ごろまで

八丁味噌を仕込む際に当時の職人さんたちが歌われていたモノで

 

当時の肉声の唄声と共に

渡辺民謡会さんが大切に保管されていたんです。

 

 

その時、いただいた大変貴重な

肉声のカセットテープを本邦初公開いたします♪

↓↓↓

 

 

 

 

こんな貴重な唄があったのか!

 

まさしく、味噌六太鼓そのものである

八丁味噌さんの歴史と再び唄がつながり「祭り」となっていく事に

不思議なお導きを感じざるを得えませんでした。

 

 

そして、さらにこの唄の存在を知り、

調べを深めていくと、

 

過去にこの唄を取材された記事なども

見つかり様々なことがわかっていきました。

「三河歌めぐり」
中日新聞取材記事より

———————/

唄があれば、単調でつらい作業もチカラを合わせて行うことができる。

民謡には、そんな昔の人たちの知恵が集約されている♬

 

現代のように、「温度」「湿度」をコントロールできなかった時代、、、

味噌の仕込みができたのは、
「雑菌」が繁殖しない真冬の3か月だけ、、、

 

さらに、

「こうじ菌」の発酵状態に人間が合わせるため、、、

夜中でも起こされ仕込み作業をする。

この期間、職人たちは蔵に泊まり込んで作業をしていたという。

 

「寒いし、本当に大変な作業だったと思います」

中日新聞記事
一部より———————/

 

 

この記事を読み進めるだけでも、

「八丁味噌」を仕込む、当時の職人の様々な想いと共に

その息使いまでも聞こえてきそうである。

 

 

つらい作業も唄を歌う事で、

心ひとつにチカラを合わせて乗り越える。

 

まさに!

我々が探し求めていた唄の想いそのものでした。

 

 

 

さらに、物語りは続きます。

 

この唄、歌詞の表紙の桶のイラスト絵にもあったように

岡崎に2社ある味噌蔵のうち、「まるや八丁味噌」さんに残されたモノと知るのですが、

 


・歌詞に残される「まるや」の文字。

 

 

この唄のことを、何か少しでも

ご存じかもしれない、、、

 

と、「まるや八丁味噌」さん

第21代目当主である浅井信太郎さんに伺うと、、

 

なんと!

この唄のテープに残されたご本人のことをご存じだったんです。

 

お名前は「神尾金花」さん。

 

昭和初期から戦後にかけ

実際にまるや八丁味噌さんで働かれていた社員さんだそうで

当然今はお亡くなりになっていますが、、

 

浅井社長は、実際に

この神尾さんとお話しされたことがあったそうで、

そのことを私に以下のように伝えてくださいました。

 

浅井社長の話———————/

戦時中は、兵隊として

神尾さんは出兵されておりました。

 

この期間も弊社は、

神尾さんをはじめとする、お国のために命をかけ働かれている

すべての社員に対して給料を支払い続けました。

 

さらに戦時中、極度の「物資不足」が進、

品質が維持できないことを理由に、

 

昭和15年から昭和25年までの約10年間もの間、

八丁味噌づくりは休止していましたので

 

この、仕事ができない、商売ができない中でも

弊社は給料を出し続けておりました。

 

今の時代、

「損」か「得」かという単純なことで判断してしまうことが多いけども、

 

昔から日本人には、

弱きものを強きものが助けることだったり、

「損得」ではなく「損徳」という考え方、

(浅井社長はそのことを「慈悲善根」とおっしゃっていた)

 

大切な精神性があり、

それを、実践しつづけてきた弊社だからこそ

 

今でも我々「まるや八丁味噌」には、

勤続50年を越える社員さんが現役で活躍してくれているんです。

 

———————/

 

 

少し、話がそれてしまいましたが、

 

我々、祭りに欠かすことができな

『唄』ひとつにも

 

これだけの、歴史と伝統の物語り

そして人々の『想い』がつながっているということを

 

今日は、どうしてもお伝えしたかったんです。

 

 

さて、

いよいよ今年4年ぶりに『味噌六太鼓台』は担ぎ上げられます。

 

当然、担ぎ上げられる前には

『八丁味噌仕込み唄』が唄われます。

 

現代の我々が、

残された神尾さんの唄声から復刻させた『八丁味噌仕込み唄』♬

 

当時の人たちが、

つらい作業も「心ひとつ」に

ただひたすらに積み重ねて来られ、受け継がれたこの唄を感じていただければ幸いです。

 

 

 

今日も素敵な一日を(^_-)-☆

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この記事を書いた人

  • 三浦 和也(六代目彌市)

    三浦 和也(六代目彌市)

    (昭和55年1月25日岡崎生まれ。AB型。和太鼓零〜ZERO〜代表)
    和太鼓と嫁に年中夢中!
    実は、長男ではなく次男坊。幼い頃は太鼓も親父も嫌いだった私が太鼓に目覚めたのは24歳の時。
    敷かれたレールが目の前になかったからこそ、今描ける野望は和太鼓を通して、世界を救うこと!4人の息子たちもみんな太鼓打ち!受け継いだ大切な「伝統」を後世へとつないでいきたいと思っています。

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