六代目ブログ
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聴いてるようで、見てる。
こんにちは、六代目彌市です。
昨日、ある方とお電話してたら突然
三浦さん、何かありました?
『声』に元気がないようなので、、、
と言われました。
みなさんも、同じような経験ありせん??
私と同じように、他人から
そうやって言われた経験もあると思うし、
逆に、人の『声』を聴いて
あれ?
何かいつもと違うなって、感じられたことあると思うんです。
実は、ここで一つとても大事なポイントがあるんですが、
そうやって人の『声色』に気付くときって、
直接、会って話しているときよりも、
昨日のわたしのように『電話』越しでの会話の時の方が
気づきやすいってことです。
今日は、そんなお話ししてみたいと思います。
【聴いてるようで、見てる】
私達、人間には
視覚(見る)、聴覚(聴く)、味覚(味わう)、嗅覚(嗅ぐ)、触覚(皮膚で感じる)という、いわゆるの5つの感覚『五感』が備わっています。
でも、実はこの五感!
約80%が『視覚』の影響を大きく受けているってご存知でしたか??
5つの感覚のうち、
人間の感覚として大きく影響しているのが『見る』という情報ということです。
何が言いたいかと言うと、
実は、知らず知らずのうちにそれだけ大きな影響を与えている『視覚』によって、
実際には『聴いているようで、見てる』事ってたくさんあるって事です。
太鼓の演奏なんてまさにそうです♬
多くの人は、実は『聴いているようで、見てる』のが現代の太鼓の演奏だと感じます。
例えば、以前こんな事がありました。
目の不自由な子供たち、いわゆる盲学校に和太鼓クラブがあって、
短期間ではありましたが太鼓の演奏指導を頼まれたことがあったんです。
正直、目の見えない子供たちにどうやって教えたらいいんだろう?
ちゃんと役に立てるだろうか??
行く前は、そんな不安で一杯だったんですが、
私の不安は一瞬でかき消されることになります。
それはなぜか?
子供たちの叩く太鼓の『音色』が本当に美しかったからです♬
私は、先生にすぐに尋ねました。
どうして?この子たちは目が見えないのに、こんなに美しい『音』を出せるのですか??
すると、先生がこう教えてくれました。
目が見えない子供たちというのは、健常の子どもたちよりも
『聴く』という感覚がすぐれているんです。
だから、自分たちが叩く太鼓の『音』をよーーく聴いているので
痛い音だったり、心地悪いと感じる音は絶対に出さないんです。
と、、、
なるほどなぁ~って感心したことを今でもハッキリ覚えてます。
太鼓と言うのは、元来
『音をつたえる楽器』なので、圧倒的に『音』が最重要なのですが、
現代の舞台パフォーマンスでは、
先の五感と同じように、『音』というより『見た目やパフォーマンス』に重きが置かれる傾向がどうしてもあります。
すると、どうしても
『視覚』に重きが置かれてしまうので、何より大切な『音』が置いてきぼりになってしまう、、、
ってことが往々にしてあるんです。
私は、太鼓職人で
日常から『音』作ることが仕事なので、
よく、舞台の演奏なんかを見に行かせてもらうと
パフォーマンスや、演出、衣装とか演奏曲よりも
一つ一つの太鼓の『音』が一番の情報として耳に入ってくるのですが、
私のように、これは日常から意識的にしていないと中々できることじゃありません。
聴いてるようで、見てる。
だから、みなさん
太鼓を叩くとき、太鼓と向き合う時
ほんの少し、意識的に『聴く』ことに意識を傾けてみて欲しいんです。
すると、それまで聴こえてこなかった
太鼓の『声』がだんだんと聴こえてくるようになるんです♬
先にも言ったように、
太鼓は『音をつたえる楽器』。
その音を出しくれるのは、
まぎれもない目の前の『太鼓さん』なのですから、
まずは、自分自身と目の前の太鼓さんがきちんとつながるコト。
本当のつながりというのは、
自分の言いたい事だけを相手(太鼓)に伝えるのではなく、
自分が言いたい事を伝えたのであれば、
今度は太鼓さんが言いたい事をちゃんと「聴いてあげる」こと
先にもお伝えした通り、
無意識であれば人は80%が視覚に持っていかれてしまうので
意識的に、少しだけその中の感覚の一部を『聴く』ことに傾けてみてほしいのです。
人と人とを豊かな関係にするコミュニケーションと同じですね♬
さて、
昨日の電話越しの会話から今朝の気づきでした。
今日もステキな一日を(^_-)-☆
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