六代目ブログ

修理・張替

伝統発信ブログ

伝統工芸を経営する。

伝統工芸を経営する

 

さて、今週は数日間

瀬戸の山奥にある『中小企業大学校』へ通って

「経営者」のための企業研修を受けてきました(^^♪

 

 

 

私は、2016年

35歳のとき㈱三浦太鼓店の六代目として『社長』の座につきました。

 

ここから、私の『経営者』としての持論ですが、

 

会社といのは、「組織」ですね。

チームと言い換えてもいいかもしれません。

 

「組織(チーム)」というのは、

それぞれのメンバーやポジションに必ず「役割」があり、

 

強い「組織(チーム)」というのは、

いろんな考えあると思いますが、

 

私はそれぞれの「役割」を全うしている組織だと思っています。

 

私は、㈱三浦太鼓店の社長ですので

・社長には社長の「役割」

・社員には社員の「役割」

 

がそれぞれ存在しています。

 

ここで言う役割というのは

決して社長が、上で社員が下という意味ではなく、

 

それぞれに、それぞれの「役割」があるよって話しです。

 

ここで、

みなさんにちょっと質問してみようかな?

 

「社長」の役割って何だと思いますか??

 

 

・決断すること

・資金のこと

・人材を育成すること、、、

 

一言では言えない

さまざまな「要素」があるとおもいますが、

 

それらのことを総称して「経営」と言い、

社長はその「経営」をする者であるから

 

→すなわち『経営者』となるのです。

 

 

では、ふたたびここで質問です。

 

『経営とは?』何でしょうか??

 

私は、『和太鼓』という日本の『伝統』を受け継ぐ六代目として

今のポジションに就いていますが、

 

これまで私が痛切に感じてきたこと、

それは、

 

いくらすばらしい『技術』『伝統』

歴史があろうとも、、、

 

『時代の変化』に対応することができなければ、

後世に残すことはできない、、、

 

ということです。

 

私の子供の頃、

この太鼓業界の時代環境は厳しく、、

 

父は、「それ」一本では家族を養うことができず、

サラリーマンをしながら、かろうじて五代目として伝統のバトンをつないでおりました。

 

 

大人になって、

この世界に入って、

 

伝統や先人たちの「知恵」の素晴らしさを知れば知るほど、

私は、どうしたら??

 

このすばらしい文化、歴史を後世に残すことができるだろう??

 

と、真剣に考えたんです。

 

 

その結果、私が出した答えは

———————/
究極の一本の線を描くことを極める
———————/

言わば、「人間国宝」を目指すのではなく、

 

時代が何を求めているのか?

 

その求められる時代に対して

我々は何ができるのか??

 

職人としての技を磨くのと

・同じ量の熱量と

・同じ量の時間を

 

「経営者」としての学びに費やしてきたのです。

 

だから、経営者の「役割(仕事)」は

様々な時代環境の変化に気づき対応する

———————/
環境変化対応業である。
———————/

 

これが、今回の大学校での大きな学びでした。

 

では、その変化に「経営者」として
どうすれば気づく事ができるでしょうか?

 

私がやってきたことは主に3つ。

———————/

1つ目は、
・時代環境の変化に自ら飛び込むこと。

2つ目は、
・自分たちの手の中に技術を持つこと。

3つ目は、
・情報を正しく読み説くこと。

———————/

 

1つ目の、

・時代環境の変化に自ら飛び込むというのは何かというと、

 

私の代になって、

この和太鼓業界に大きく起きた『変革』

 

それが、「創作和太鼓」として

この業界に新しい文化が誕生したことなのです。

 

新しい時代の人たちが「和太鼓」に何を求められるのか???

「お客様の声を聴く」ことより、

自らがその世界の「お客様」になってしまおう!

 

というのが、我々の1つ目の決断でした(^^♪

 

 

 

2つ目の、

・自分たちの手の中に技術を持つこと。

 

これは、変わりゆく時代の中で

失われかけて行く「伝統の技」をできるだけ

自分たちの手の中に有することでした。

 

 

 

私の父「五代目」の時代は、

周囲に様々な「職人」さんが助けてくれていて、

 

その人たちのチカラを借りながら、

一つの「太鼓」を形にしていました。

 

そんな職人さんも、

時代と共に高齢化、、、

 

後継者もいない、、、

 

そこで、我々がとった2つ目の決断は

その太鼓づくりにとって何より「大切な技術」をできるだけ「内製化」すること。

 

でした。

「内製化」できれば、

まさに様々な時代環境の変化やお客様の要望、ニーズにも

 

いち早く、自分たちの手で対応することができる。

 

これが2つ目の決断でした。

 

 

そして、最後。

3つ目は、
・情報を正しく読み説くこと。

 

現代社会、さまざまな「情報」が溢れています。

一説によれば、現代人1日の「情報量」は、

 

江戸時代の人の「1年分」の情報量だと言われおり

我々は日々凄まじい数の「情報」に触れているわけです。

 

では、そのおびただしい数の「情報」は

すべて正しい情報なのでしょうか??

 

私は決してそうではないと思っていて、

いくらたくさんの「情報」があっても

 

それを正しく理解し判断することができなければ、

間違った道を歩むことになってしまう、、、

 

そう思うんです。

 

本当に自分にとって有益な情報、

正しい情報というのは、

 

自分自身が「学び」そして「成長」し続けなければなりません。

 

だから、先にもお伝えした通り

私は太鼓職人としての技を磨くのと

・同じ量の熱量と

・同じ量の時間を

 

自身の学びの時間に費やしてきたのです。

 

 

子供の頃、

勉強が本当に嫌いでした。

 

でも、

大人になってからの学びは心から楽しいって感じます。

 

それは、

きっと何ために学ぶのか?

 

それが、自分の成長とつながる実感が持てているからだと思います。

 

さて、

今日は「太鼓職人」としてというより

「経営者」としてのお話しさせていただきました。

 

大谷翔平選手が、

世界最高年俸でドジャースと契約されたと

ビックニュースが飛び込んできた朝ですが、

 

私にとっても「経営者」と「職人であること」は

どちらも欠かすことができない二刀流(^^♪

 

答えは、自ら決断し行動した先にあるモノ。

 

今日も素敵な一日を(^_-)-☆

この記事を書いた人

  • 三浦 和也(六代目彌市)

    三浦 和也(六代目彌市)

    (昭和55年1月25日岡崎生まれ。AB型。和太鼓零〜ZERO〜代表)
    和太鼓と嫁に年中夢中!
    実は、長男ではなく次男坊。幼い頃は太鼓も親父も嫌いだった私が太鼓に目覚めたのは24歳の時。
    敷かれたレールが目の前になかったからこそ、今描ける野望は和太鼓を通して、世界を救うこと!4人の息子たちもみんな太鼓打ち!受け継いだ大切な「伝統」を後世へとつないでいきたいと思っています。

    詳しく見る 詳しく見る

お問い合わせ・資料請求

お問い合わせご質問は、商品に関する事・価格に関する事
どんな事でも結構です。お気軽にお問い合わせください!
下記フォームにて24時間いつでもお気軽にどうぞ!
お電話でのお問い合わせは、営業時間内で承ります。


お知らせ一覧へ

または

0564-64-6785

トップ